BDA3の2.11 Exercisesの2を解く。 リンクはBayesian Data Analysis。
コインがC1、C2の2枚あり、表が出る確率はそれぞれPr(heads|C1)=0.6、Pr(heads|C2)=0.4である。 どちらか一方のコインを選んでそのコインを投げる。 コインを選ぶ確率は不明である。今、コインを2回投げ、2回とも裏が出た。 この後、コインの表が出るまで何回コインを投げればよいか?その期待値を答えよ。
C : コインを選ぶイベント
X : 表が出るまでコインを投げた回数
TT : 裏が2回出るイベント
コインC1が選ばれる確率をPr(C=C1)とする。Pr(C=C2)=1−Pr(C=C1)である。 Cの事前分布はPr(C=C1)=Pr(C=C2)=0.5とする。 裏が2回出た後のCの事後分布はPr(C∣TT)である。ベイズの定理より
Pr(C=C1∣TT)=Pr(TT)Pr(C=C1)Pr(TT∣C=C1)=Pr(C=C1)Pr(TT∣C=C1)+Pr(C=C2)Pr(TT∣C=C2)Pr(C=C1)Pr(TT∣C=C1) で計算できる。Pr(TT∣C=C1)=0.42、Pr(TT∣C=C2)=0.62より
Pr(C=C1∣TT)=0.5⋅0.42+0.5⋅0.620.5⋅0.42 PrC1TT=0.5*0.4^2/(0.5*0.4^2+0.5*0.6^2)
PrC2TT=1-PrC1TT
PrC1TT, PrC2TT
(0.30769230769230776, 0.6923076923076923)
Cの事後分布はPr(C=C1|TT)=0.3077、Pr(C=C2|TT)=0.6923である。
Xは幾何分布に従う。幾何分布のPMFは
Pr(X=k)=(1−p)k−1⋅p
である。k-1回1-pの確率で裏が出て、その後pの確率で表が出る確率を計算している。 この期待値は
E(X)=Σk=1∞k(1−p)k−1p=p1
である。
裏が2回出た後のXの期待値E(X|TT)はLaw of Total Expectationより
E(X∣TT)=E(X∣C=C1,TT)Pr(C=C1∣TT)+E(X∣C=C2,TT)Pr(C=C2∣TT)
である。XとTTはCの条件付きで独立なので
E(X∣TT)=E(X∣C=C1)Pr(C=C1∣TT)+E(X∣C=C2)Pr(C=C2∣TT)=0.61⋅0.3077+0.41⋅0.6923
1/0.6 * PrC1TT + 1/0.4 * PrC2TT
2.2435897435897436
裏が2回出た後、表が出るまでにコインを振る回数の期待値は2.24回である。